
シロアリ駆除剤は、剤型(液剤・ベイト剤・スプレー・くん煙・粒剤)と薬剤成分(ピレスロイド系・ネオニコチノイド系・フェニルピラゾール系・ホウ酸系など)の組み合わせで効果が大きく変わります。被害状況や使用場所、安全性のニーズに合わせて選ぶことが大切です。
本記事では、シロアリ駆除剤の種類・主な成分・選び方・使い方の注意点・効果の限界・業者依頼を検討すべきタイミングを解説しています。

目次
シロアリ駆除剤は、剤型によって主に5種類に分かれます。それぞれ向き不向きがあるため、被害状況や使用場所に合わせて選びましょう。
| 剤型 | 主な使用場所 | 即効性 | 予防効果 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| 液剤タイプ | 床下・木材内部 | 高い | あり(数年) | 床下や木材に直接処理したい |
| スプレータイプ | 木材表面・羽アリ | 即効 | 短期間 | 見かけたシロアリを即退治したい |
| ベイト剤タイプ | 建物外周(地中) | 緩やか | 巣ごと駆除 | 巣全体を根絶したい |
| くん煙タイプ | 床下空間全体 | 中 | 予防中心 | 床下を一気に処理したい |
| 粒剤タイプ | 庭・住宅外周 | 緩やか | あり | 庭・地面に広く散布したい |
液剤タイプは、床下や木材に塗布・噴霧する液体の駆除剤です。業者が使うバリア工法と同じ考え方で、木材に直接薬剤を浸透させて駆除と予防を行います。
即効性が高く、数年単位の予防効果も期待できる主流のタイプです。ただし、専用の噴霧器が必要な製品もあり、床下作業に手間がかかる点には注意しましょう。
スプレータイプは、ホームセンターで最も入手しやすい家庭用の駆除剤です。見かけたシロアリや羽アリへ直接噴射して使います。
即効性が高い一方で、効果範囲は噴射した部分に限定されます。製品によっては仲間に効果が伝わる伝播性を持つものもありますが、巣全体の根絶には向きません。
ベイト剤タイプは、毒餌(ベイト)を建物外周の地中に設置するタイプの駆除剤です。シロアリが餌を巣に持ち帰り、コロニーごと駆除できる点が特徴です。
効果が出るまで数週間〜数ヶ月かかりますが、薬剤を散布できない家庭にも向いています。設置後はモニタリングを続けることが大切です。
くん煙タイプは、床下空間に煙を充満させて処理する駆除剤です。広範囲を一度に処理できる点が魅力です。
ただし、煙は木材内部までは浸透しないため、すでに内部に住み着いたシロアリの駆除には向きません。火災報知器や食品への配慮も必要です。
粒剤タイプは、粒状の薬剤を地面に散布する駆除剤です。庭や住宅外周など屋外向きで、撒くだけで使える手軽さがあります。
屋内や床下には向かないため、屋外の予防対策として活用しましょう。

シロアリ駆除剤に含まれる主な薬剤成分は下記のとおりです。成分によって効果の出方や安全性が異なります。
| 成分 | 特徴 | 忌避性 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| ピレスロイド系 | 即効性が高く、忌避性あり | あり | 予防中心 |
| ネオニコチノイド系 | 緩やかに効き、伝播性あり | なし | 駆除中心 |
| フェニルピラゾール系 | 少量で高い効果、伝播性あり | なし | 駆除中心 |
| ホウ酸系 | 木材内部に長期残留、安全性が高い | なし | 予防・駆除両用 |
ピレスロイド系は、除虫菊由来の成分で、蚊取り線香などにも使われています。シロアリの神経系を麻痺させて駆除する即効性の高い成分です。
忌避性があるためシロアリを寄せ付けない効果も期待できますが、すでに巣に潜んだシロアリに対しては根絶力が弱く、駆除よりも予防向きの成分です。
参照:東京都保健医療局「シロアリ」
ネオニコチノイド系は、緩やかに効くタイプの成分です。シロアリが薬剤に気付かず巣に持ち帰るため、仲間にも効果が伝わる伝播性があります。
揮発しにくくにおいも少ないため、駆除作業中の周辺環境への影響を抑えやすい点も特徴です。
フェニルピラゾール系は、少量で強力な効果を発揮する成分です。忌避性がなく伝播性も高いため、コロニー全体の根絶を狙う駆除に向いています。
代表的な成分はフィプロニルで、業者の現場でも使われる薬剤の一つです。一方で毒性が強く、人やペット、魚類への影響に注意が必要なため、家庭で扱う際は取り扱いに慎重さが求められます。
ホウ酸系は、鉱物由来の自然成分を使った駆除剤です。木材内部に長期残留して再侵入を防ぐ性質があり、予防と駆除の両方に使えます。
人への安全性が比較的高いため、子どもやペットがいる家庭でも選びやすい成分です。詳しくは、本サイトの「シロアリ対策にホウ酸は効果的?メリット・デメリットや業者の選び方を解説」で解説しています。

シロアリ駆除剤を選ぶ際は、下記の4点を意識しましょう。
すでにシロアリ被害が出ている場合は、駆除向きの製品を選びましょう。液剤やベイト剤、非忌避性の成分(ネオニコチノイド系・フェニルピラゾール系)が中心になります。
まだ被害がない場合は、予防向きのスプレーや粒剤、忌避性のあるピレスロイド系が向いています。「予防用」「羽アリ向け」「ガーデニング向け」の表記がある製品は駆除には不向きなため、パッケージの表記を必ず確認しましょう。
日本の住宅で被害が多いのは、ヤマトシロアリとイエシロアリの2種類です。市販の駆除剤の多くはこの2種に対応しています。
一方、外来種のアメリカカンザイシロアリは、地中ではなく木材内部に巣を作る乾材性のシロアリで、対応していない駆除剤もあります。屋根裏や2階の柱などに被害がある場合は、アメリカカンザイシロアリの可能性も視野に入れて製品を選びましょう。
剤型の選択は、被害が出ている場所によって変わります。
複数の場所で被害がある場合は、剤型を併用するのも有効です。
フェニルピラゾール系やピレスロイド系は強い殺虫力を持つ反面、人やペットへの毒性も高くなります。家族構成や使用環境に合わせて成分を選ぶことが大切です。
ホウ酸系は安全性が高めの成分で、子どもやペットがいる家庭でも比較的選びやすい選択肢です。「天然由来」「低臭性」「水性タイプ」の表記がある製品もあわせて検討しましょう。
なお、駆除剤の保管場所は子どもやペットが触れない場所に限定することが大切です。

シロアリ駆除剤の効果を最大限引き出すには、下記の3つのコツを意識しましょう。
シロアリ駆除剤は製品ごとに使用方法・使用量・対象害虫・使用場所の制限が細かく決められています。希釈倍率や散布範囲を守らないと、効果が出なかったり安全上の問題が生じたりするため、購入後は必ず取扱説明書を読み込んでから使いましょう。
特に「使用できない場所」(食品庫・水回りなど)の確認は重要です。
シロアリ駆除剤の作業時は、ゴム手袋・マスク・ゴーグル・長袖長ズボンの着用が基本です。揮発性の高い薬剤は密閉空間での使用を避け、十分に換気しながら作業しましょう。
床下作業の場合は、粉塵やカビ胞子のリスクもあるため、防塵マスクの着用が必要です。
駆除剤だけではシロアリ被害の根本解決にはつながりません。シロアリの侵入経路となる基礎の隙間・配管周り・湿気の多い場所を、物理的に対策することが大切です。
床下の換気や湿度管理も再発防止の重要なポイントです。シロアリの侵入を自分で対策する方法については、本サイトの「シロアリ駆除は自分でできる?方法・注意点を解説」でも詳しく解説しています。
駆除の達人は、シロアリなど様々な害虫・害獣に対応できる害虫・害獣駆除の専門業者です。電話・LINE・メールフォームでの相談は24時間可能ですので、シロアリ被害が気になる場合に気軽にご連絡ください。

市販のシロアリ駆除剤は便利ですが、すべての被害を解決できるわけではありません。下記のような状況では、専門業者への依頼を検討しましょう。
床下点検口がない住宅や、床下高が極端に低い(30cm未満程度)住宅は、自力での薬剤散布が困難です。専用の機材や狭所作業の技術が必要になるためです。
体格的に床下に入れない場合も、業者依頼が現実的な選択肢になります。
1階全体や2階の柱・壁内部まで被害が及んでいる場合、市販剤では対応しきれません。業務用薬剤による処理と、駆除と並行した建材修繕が必要なケースも出てきます。
被害の進行度を正確に把握するためにも、業者の床下調査を一度受けることをおすすめします。
市販剤で駆除を繰り返しても再発する場合、巣の特定ができていないか、侵入経路が複数ある可能性が高いです。
業者であれば、床下調査・巣の特定・コロニー全体の駆除を一貫対応できます。再発防止の長期保証も活用できるため、自力対策に限界を感じたら一度相談してみましょう。
シロアリの駆除費用は、確定申告の雑損控除の対象になります。ただし、対象となるのは業者依頼の駆除費・修繕費のみで、市販剤の購入費は控除対象外です。
参照:国税庁「シロアリの駆除費用」
費用負担を抑えたい場合は、雑損控除と業者依頼を組み合わせる選択肢もあります。詳しくは本サイトの「シロアリ対策の費用は?相場の調べ方・安く抑える方法を解説」もあわせてご覧ください。

シロアリ駆除業者を選ぶ際は、下記の3点を意識して選びましょう。
シロアリ駆除業者を選ぶ際は、下記の2つの資格に認定された社員が在籍している会社がおすすめです。
| しろあり防除施工士 | シロアリ・腐朽・木材・薬剤・建築・防除施工の知識を持つ技術者向けの資格 参照:公益社団法人日本しろあり対策協会「しろあり防除施工士」 |
| 蟻害・腐朽検査士 | シロアリや腐朽など生物劣化に関する住宅の検査診断の結果を専門的かつ中立的立場から報告・提案できる者向けの資格 参照:公益社団法人日本しろあり対策協会「蟻害・腐朽検査士」 |
これらの資格を持つ業者は、シロアリの薬剤や施工に関する専門知識を持っています。実績数や口コミも業者選びの重要な判断材料になるため、自社サイト以外のGoogleマップなどの第三者サイトもあわせて確認しましょう。
シロアリ駆除業者と契約する前に、必ず見積書を入手して内容を確認しましょう。作業内容や使用薬剤ごとに単価が明示されていることが信頼できる業者の条件です。
「一式」と省略されていたり合計金額しか記載されていない見積書には注意が必要です。契約後に「現場で追加の作業が発生した」として高額請求されるトラブルにつながる場合があります。
床下点検の際に写真や動画を撮影し、被害状況を見せてくれる業者は信頼度が高いといえます。
シロアリ駆除が終わった後も、継続的なアフターケアが大切です。一度駆除した後でも、薬剤の効果が薄れたり別の場所から再侵入されたりするケースがあります。
保証内容には大きく2種類があります。
| 施工保証 | 保証期間内にシロアリが発生した場合、再施工してもらう保証 |
| 修繕費保証 | 建物の修復工事が必要になったときに修復工事の一部を負担する保証 |
施工保証はどの業者も基本的に設けていますが、修繕費保証は含まれない場合もあるため、契約前に確認しておきましょう。

シロアリ駆除を検討するときは、市役所などの自治体に相談するのもおすすめです。下記のような支援を受けられます。
シロアリ駆除を検討するときに市役所や保健所に相談すると、対処法のアドバイスや業者選びの参考になる団体を紹介してもらえます。リーフレットや資料を配布している自治体もあります。
参照:秋田市「衛生害虫(シロアリ)」
業者選びの参考としては「公益社団法人日本しろあり対策協会」や「公益社団法人 日本ペストコントロール協会」を紹介されるケースが多いです。これらの団体に加盟している業者は、シロアリ対策に関する一定の専門知識を持っているため、業者選びの目安として活用できます。
シロアリ駆除そのものに補助金や助成金を出す自治体は、基本的にありません。ゴキブリやハチなど他の害虫駆除に補助金を出す自治体でも、シロアリは対象外としているケースが多くなっています。
ただし、福島県金山町など、ごく少数の自治体で害虫駆除に対する補助金が設けられている例があります。
参照:金山町「カメムシなどの害虫駆除に補助金が出ます」
一方、シロアリ被害によって自宅改修や耐震工事が必要になった場合は、補助金を使える可能性があります。条件や申請方法は自治体によって異なるので、改修工事を検討するときに窓口で確認してみましょう。
なお「駆除の達人」の営業所がある自治体での自宅改修に関わる支援状況の一部は、下記の表のとおりです。
| 鳥取県 | 鳥取県「とっとり住まいる支援事業」 |
| 島根県 | 雲南市「令和8年度 木造住宅耐震改修助成事業」 |
| 岡山県 | 岡山県「令和8年度おかやまの木で家づくり支援事業について – 岡山県ホームページ(林政課)」 |
| 広島県 | 広島県「住宅振興施策のご案内 ~新築・改修等の支援制度~」 |
| 香川県 | 香川県「「かがわヒノキ」住宅助成事業のご案内」 |
| 長崎県 | 長崎市「令和7年度 住宅リフォーム支援補助金」 |
| 福岡県 | 福岡市「木造戸建住宅の耐震化に向けた支援について」 |
| 佐賀県 | 佐賀県「佐賀県ふるさと木材利用拡大推進事業費補助金交付要綱・実施要領を一部改正しました」 |
*情報は令和7〜8年度のものです。最新のものは、各自ご確認ください。

シロアリ駆除を依頼する際には、即日駆除も可能な「駆除の達人」をご検討ください。
メールフォーム・電話で24時間問い合わせ可能なので、シロアリの被害が気になった時点でお気軽に相談・無料見積もりをお申し込みください。
【駆除の達人の3つの強み】
駆除費用、殺菌・消毒費用、清掃費用、出張費用、深夜料金、休日料金、すべて込みで7,700円からの対応が可能です。
見積もり料金は無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
シロアリ駆除剤は、剤型(液剤・スプレー・ベイト・くん煙・粒剤)と薬剤成分(ピレスロイド・ネオニコチノイド・フェニルピラゾール・ホウ酸など)の組み合わせで効果が決まります。駆除目的か予防目的か、被害状況や使用場所、家族構成に合わせて選びましょう。
使う際は取扱説明書の確認・保護具の着用・侵入経路の封鎖の3点が大切です。床下構造が複雑な場合や、被害が広範囲・再発する場合は、専門業者への相談を検討しましょう。
屋根裏
無料点検
実施中!